昨日も、今日も、運動場から子どもたちの声がします。小学生や中学生が、遊びに来たり、転任される先生に会いに来たり、お弁当を持ってピクニックに来たりしているのです。子どもの声がするのはいいものだな、R2年度を気持ちよく締めくくれたから、こうして学校に足を向けてくれるんだろうな、と思いながら、職員室で今年度の整理や来年度の準備をしています。
あらためて、子どもたちの令和2年度のがんばりが、各学級通信最終号にまとめられていました。読んでいると、大変だった年を、みんな本当によくがんばって前進してきたね、と思わされます。一部抜粋を紹介し、成長のエネルギーや喜びや、ほっこりをおすそ分けします。
「『宝探しをしたい。この宝物を先生が隠して、3学期の最後にみんなで探したい。』と、ある子が不思議な提案をしてきました。私は軽い気持ちで承諾し、宝物である何かが書かれた紙を隠しました。この紙には、「給食を全部食べ切った」と書かれていました。3年生教室では、よく給食が残ります。全部食べ切ることを強制していないので、給食が残ること自体、不思議なことでも困ったことでもありません。でもその日は全部の食缶が空になったのです。「ぼくも食べるから先生も食べて。」と言われ、「は、はいっ。」と答えて、私も食べました。食缶が空になった時は、みんな大きな声で喜び合いました。お代わりのできる子はお代わりを、できない子は自分の分の給食を食べ切るというように、自分のできることをがんばり、達成した宝物でした。強制されて食べたわけではなく、誰もが「給食を完食できるといいな。」と考え食べました。これが、3年生の宝物になったのです。
子どもたちにも私たち大人にも、一人一人得手不得手があります。人間は万能ではないので互いに補い、支え合って生きていかなければなりません。誰もがお客さんではなく主人公として、目標達成のために貢献していくこと、そしてみんなで成し遂げたものをみんなで喜び合う心も、これからの社会を生き抜くために必要です。その心を、3年生はもつことができたと私は思うのです。
1年間、お世話になりました。保護者の方のおかげで、安心安全で学び大井学校生活を送ることができました。学校と家庭が力を合わせる、大人たちも努力する姿を見せていただいたので、子どもたちの学びも深まったのだと思います。ありがとうございました。」
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