大井第二小学校では1年間を5ステージに分けており、現在は第3ステージに入っています。第3ステージのキーワード「ちょうせん」に関わって、学習で意識していきたいことを、朝活動の放送で、学習部の職員からお話ししました。その際の原稿と資料を紹介します。
↓放送原稿
こんにちは。とつぜんですが、今日は、みなさんといっしょに、学習について考えたいと思っています。第3ステージ「ちょうせん」の期がはじまって、何週間かたちました。第二小のみなさんは、学習の中で、どんな「ちょうせん」をしていますか?
春を思い出してみましょう。4月、5月、コロナの影響で学校はお休みでした。授業をすることができなかったため、担任の先生から毎日の宿題がとどきましたね。一生懸命取り組み、提出してくれた仲間がたくさんいます。でも中には、まだ習ったことのない勉強をひとりで取り組まなくてはいけなくなり、やりかたがわからずに困ったり、勉強が途中で止まってしまったりした人もたくさんいたと聞いています。一人で勉強するのと、学校で大勢の仲間と授業をするのとでは、全然違うことがよくわかりましたね。
学校で授業をするときは、たくさんの仲間がいっしょに勉強をします。誰かの考えを聞くと、「あ、わたしも一緒だ。良かった。」と安心することがありますね。「自分は思いつかなかったけど、そういう考えもあるんだな」と発見することもあります。それに、仲間の意見をたくさん聞くうちに、新しい考えや大切なことをひらめくこともあります。自分では「こんな意見でいいのかな…」「こんなことしか書けなかった」と思っているような考えが、誰かの考えの大ヒントになって、思いもよらなかったすてきな考えにつながることもあるのです。そんなふうに仲間のおかげで考えがふくらんだり、広がったり、深まったりする授業って、とってもおもしろいですよね。これがみんなで学べることの良さだと、第二小の先生たちはみんな思っています。だからこそ、先生たちは、またこうしてみなさんと授業ができて、とってもうれしいです。
そこで、「ちょうせん」ステージでは、「自分から話そう」を大切にしていきたいと思っています。まずは、クラスの仲間の前で、自分の考えが言えるようにがんばりましょう。誰かが言ってくれるかな…ではなく、自分の考えや気持ちを、自分の言葉で伝えるのです。みんなで授業をつくるんだ、という気持ちを大切にしてほしいと思っています。ただし、伝える考えというのは、完成した考えでなくても良いのです。「ここまでは考えたけれど、この先はちょっとまだ考え中です。」「まだまとまってないけど、こんなことを思ったよ。」そういうの、大歓迎です。かっこいい、すてきな、すばらしい言葉でなくてもいいのです。まずは今の自分の思いや考えを伝えられることの方が、ちょうせんステージでは意味があります。発言だけではありません、ハンドサインを使って「いっしょだよ」「わかったよ」と伝えることも大切です。「なるほど」「へえ~」「わかりやすいね」「ちょっとまだわからん…」「それってどういうこと?」と思ったことを反応するのもすばらしいことです。
2年生の授業の写真です。こんなふうに、みんなでぴんぴんに手をあげてやるき満々の授業、すてきですよね。伝えたい!って気持ちがあふれ出しそうな写真です。
こちらは8月に4年1組でおこなわれた算数の授業です。全校の先生がずらりと見ている中でも、自分の口で考えを説明しようとがんばる仲間の姿がたくさんありました。誰かが言ってくれる・・・ではなく、自分から発言したり、つぶやいたりする子が、驚くほどたくさんいました。早く考えづくりが終わった子は、グループをつくって、少しの時間も大切にして、考えを伝え合おうとする場面もありました。また、式に表したことを、手の動きに合わせて説明できる子もたくさんいました。いろんな方法を使って、どうにか考えを伝えたい!という気持ち、よく伝わってきましたよ。45分間、自分から伝えようとし続ける、とっても気持ちのよい授業でした。
次に、先週行われた、6年2組の国語の授業です。やまなしというお話について、自分の考えをつくる授業でした。お話とお話を結びつけて考える、とても難しい内容でした。6年2組の国語では最近、疑問やよくわからないと思うことも発言できる仲間がいます。すると、別の仲間がそれについて考えたことを話してくれて、どんどん考えが新しくなっていく場面がありました。
ノートを読むというよりも、自分の考えたことを頭の中で思い出しながら、自分の言葉で話せる仲間の姿がたくさんありました。周りで見ている先生たちが、まったく思いつかなかったような考えもたくさん出て、大人もびっくりでした。高学年になると、自分の言葉でまとめを書くこともあります。授業が終わってから、6年生が書いたまとめを読むと、「○○くんの意見を聞いて、こうこう、こういうことかなと思いました。」と、仲間の名前をつけて書いている子が何人かいました。仲間が伝えてくれた考えのおかげで、新しい発見がうまれた証拠ですね。
さあ、「自分から話そう」が合言葉のちょうせんステージ。みんなの前で話すのが苦手な子もいると思います。でも、きのうの自分より一歩ちょうせん!みなさんのクラスでの新しいちょうせんのうわさが聞こえてくるのを楽しみにしています。
これでお話を終わります。
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